大動脈 は心臓から始まり、臍の高さの腹部で終わります。時には大動脈の複数の部位に病変が生じ、原因も様々です。適切な治療計画を立てることは患者の生命の安全にとって非常に重要です。
大動脈疾患の治療の原則
一般的な原則 医師は心臓に近い大動脈の部分を優先的に治療し、破裂しそうな部分、通常は症状のある部分や大きい部分を先に治療します。
治療前 医師は患者にCT検査を行わせ、大動脈の全ての病変を把握し、治療の順序を計画します。治療は複数の部位を同時に行う場合もあれば、適宜段階的に行う場合もあります。
大動脈の複合的治療
大動脈の治療には様々な方法があり、病変の大きさ、症状、原因、部位によって異なります。大動脈の一部の部位はステントグラフトによる治療が可能ですが、開胸手術の方が効果的な場合もあります。したがって、医師は両方の治療法を組み合わせて、順序を決めて治療を行い、良好な治療結果と患者の安全を図ります。
個別に異なる治療の手順
例として、69歳の女性患者が激しい背中の痛みを訴え来院しました。高血圧を10年以上患っています。CT検査の結果、胸部下行大動脈の壁に血流が入り込んでおり、腹部にまで及んでいます。また、腎動脈より下の腹部大動脈に直径5.3センチの動脈瘤も認められました。冠動脈造影検査では異常はなく、腎機能も正常であったため、次の治療段階に進みました。
このケースでは、医師はまず左鼠径部の動脈からステントグラフトを挿入して胸部大動脈を治療しました。治療後、患者の背中の痛みは改善しましたが、腹痛が強くなったため、腹部大動脈を開腹手術で人工血管に置換しました。腹部でステントグラフト治療ができなかった理由は、腎動脈より下の大動脈壁が二層に裂けていたためです。この手術は順調に終了し、初回治療の3日後に行われ、患者は良好に回復し、術後7日で退院しました。
手術後、患者はCT検査を受け、胸部大動脈の壁に血栓が形成されていることが確認されました。これにより大動脈破裂のリスクは減少し、腹部の臓器への血流は正常に保たれました。腹痛も手術後に消失しました。まとめると、今回のように多層に異常がある複雑な大動脈疾患の治療は、安全に良好な結果を得られ、合併症も少なく、両治療法の標準的な組み合わせと適切な治療順序の計画によって可能となりました。
